スクールソーシャルワーカーのひとりごと

守秘義務に配慮して綴っています

『学校の役に立つ』から始める

勤務時間より長い移動時間

私はケース会議のためだけに勤務することがあります。

私が勤務する学校はどこも自宅から1時間以上かかり、ケース会議は約1時間、

準備や記録などの時間を入れても勤務時間は1時間半から2時間程度。

つまり、勤務時間より移動時間の方が長いのです。

それを知る先生からは、「これだけのためにすみませんね。」や、

「遠くからありがとうございます。」と声をかけてくださり、

運転が苦手な私ですがおかげで移動の疲れが吹き飛びます。

時期尚早のケース会議

 

その日のケース会議は、時期尚早であると私を含む参加者皆がそう思っていました。

ですが、それをわかっていてもやらなければならないときがある、

そうすることで学校や保護者の心理的負担感が減るだろうと思われるからです。

言ってしまえば、形だけのケース会議で、会議を開いたことに意味がある、

といったものでした。

そして、私は今回校長先生から司会進行を頼まれ、

できるだけ短時間で終わらせるよう自分の中でタイムリミットを決め、

予定より早くケース会議を終えることができました。

司会進行の大変さを一つ挙げさせてもらうと、

先生方は伝え上手なので話が膨らみ過ぎることがあります。

私の質問に対し、それ以上のことを答えてくださるので、

そこを不快感を持たせないようにうまく切り取って復唱し、

意見としてまとめることはよくあることであり、苦労するところです。

そういった苦労に気づいてくださる管理職の先生はさすがで、

それについてねぎらいの言葉をかけてくださいます。

その言葉のおかげで、ケース会議での気疲れも吹き飛びます。

SSWを養成する方の言葉

もしかしたら、スクールソーシャルワーカーとして

こういった形だけに近い会議には賛成すべきではないのかもしれない、

そう思ったのは、最近参加したSSW向けのオンラインの講座で、

講師が「SSWは学校に役に立つ人である必要はない。」

といった意味合いのことをおっしゃっていたのを耳にしたからでした。

その講師は大学でSSWを養成しておられる方なので、

その言葉は受け取らなければならないものなのかもしれないと思いましたが、

やはり、私には無理なのです。

『学校の役に立つ』ことから始めたい

私が一番やりたいことは、全ての子どもの幸せに関わることです。

言い換えると、子どもたち一人一人が笑顔で日常生活をおくれるようにすること、

その日常生活の中にはもちろん学校生活を含みます。

そして、学校で過ごす時間は長いのです。学校の環境を整える必要があります。

そのために、SSWが学校に役立つ存在になることで先生方からの信頼を得て、

SSWも先生方の仲間であると認識してもらうこと、

まずそれがスタートラインだと思うのです。

そうすることができてやっと、

スクールソーシャルワークができるのだと思っています。

私はこれからも『学校の役に立つこと』から始めたいと思います。