スクールソーシャルワーカーのひとりごと

守秘義務に配慮して綴っています

『第14回児童虐待防止静岡の集い』を視聴して

 

 

youtubeで家事しながら

コロナは悪いことばかりではなく、youtube配信やzoomなどで自宅にいながら遠方で開催の講座などに参加できるのはありがたいと思っています。

今年度の児童虐待防止の集いも同じく、youtube配信でしたので自宅で家事をしながら聞くことができました。

私は性格的に集中力が途切れやすく聞き逃すこともあるのですが、youtube配信ですと聞き逃したところを再度聴くことができそれもありがたかったです。

内容は一般向けなのでわかりやすく、聞きやすかったです。

自閉症のお子さんとの暮らしからの学び

講師の野澤和弘さんは、『あの夜、君が泣いたわけ~自閉症の子とともに生きて~』と題してお話してくださいました。

デンマークの哲学者であるキェルェゴールの言葉として、

「その人を理解するためには、その人が何を理解しているのかをまず理解しないといけない」

を紹介してくださり、その言葉とご自分の経験から、

「できないところばかり注目すると、子どもの全体像が見えなくなる」

ことに気づいたことを伝えてくださいました。

私は、「できることに注目することで、子どもの可能性が見えてくる」

に言い換えられるように思います。

SSWとして実践とつなげて考える

また、外国での実験で、健常者と発達障害の方に、においに対する快不快を脳波を使って測定した結果を紹介してくださいました。

薔薇と糞便のにおいについて、健常方は薔薇を快、発達障害の方は糞便に快を示したそうです。

障害があるないに限らず、見え方や捉え方、感じ方など、実は全く同じと言うことはなく、実際は違いがあるのについ自分のものさしで人を決めつけてしまっていないか、改めて気を付けたいと思いました。

虐待については、虐待の三要素は「貧困・親の未成熟・孤立」のうち、現代の問題は孤立だとのお話でした。

私もスクールソーシャルワーカー(以下SSW)の活動からそれを感じています。

私につながる保護者さんは、親戚が遠かったり疎遠だったり、支援的な関係のママ友がいなかったりと、孤立している方も少なからずいます。

孤立しているその方が、その地域で支援的なつながりを持てるよう、つないで行くことが虐待防止に必要であることを改めて思いました。

SSWはスクールカウンセラーより少ない人数で活動しています。

SSWである自分とのつながりを太くすることよりも、できるだけ多くのつながりの構築に意識を向けたいと思います。

普段SSWとして意識していることに自信が持てたり、改めて必要なことを振り返ったりできた良い機会となりました。