スクールソーシャルワーカーのひとりごと

守秘義務に配慮して綴っています

子どもとの面談を頼まれる

子どもの声を聴きたい

私は、保護者や先生、支援員など、主に大人の話を聴くことが多いです。

その話の中心はお子さんですので、間接的にお子さんを支援していることになります。

しかし、お子さんが〇〇と言っていた、と保護者から聴いてたとして、

それが本当に子どもが言ったことなのかは聞けないことが多いのです。

私たち社会福祉士は弱者のアドボケイト(代弁)も主な活動の一つで、

社会においてはもちろん、学校においても圧倒的弱者である子どもの声を聴きたい、

と思うことも多々あります。

私から、お子さんとも面談させてもらっていいか、と尋ねる場合もありますが、

先生や保護者さんから依頼されることもあります。

家庭内でのしんどさがあるAさん

Aさんとの面談は担任の先生からの要望でした。

Aさんの学校での困り感を伺ったところ、

それってスクールカウンセラー(以下SC)が面談した方が良いのでは?

と思えて、管理職にも私が話を聴いていいものか確認しました。

確認したところ、学年部で話し合って決めたようだから、

スクールソーシャルワーカー(以下SSW)が聴いてあげて、とのこと。

ありがたいけどいいのかな?との思いを持ちつつ面談したのでした。

すると、家庭でのAさんの過ごし方がとても心配な状況で、

それを知った担任の先生はSSWを選んだのだな、と納得だったのでした。

顔を合わせた直後は、話すことなんて特にない、といった雰囲気でしたが、

私が質問するといろいろ答えてくれて、結局授業1時間分話したのでした。

そして、面談を終えて教室に戻った後のAさんについて、

担任の先生に面談で話せてすっきりした、と自ら伝えてきたこと、

表情も晴れやかだった、担任としても面談してもらってよかった、

と私に伝えてくださったのでした。

メンタルダメージのあるBさん

Bさんとの面談は保護者さんからの依頼でした。

定期面談しているBさんの保護者さんが、

Bさんに「SSWさんとの面談行ってくる。」と伝えて出ていこうとしたら、

自分も行きたい、と言い出した、とのことでした。

その日は保護者さんの分しか時間を取っていなかったので後日の約束をしたのでした。

約束で来た日まで少し日があったので、気持ちが変わらないといいな、

と内心ひやひやしていたし、当日やっぱり無理、行かない、となるのでは?

など思っていましたが、時間通りに来てくれたのでした。

すると、辛かった日々を語ってくれて、今まで誰にも言えなかった、

と伝えてくれたのでした。

そのつらいエピソードを想像し涙がにじみました。

これからも話したくなったら指名してね!というと、

大きくうなずいてくれたのでした。

定期面談していたCさん

Cさんは、私から保護者さんに提案して面談に至りました。

不登校でしたが、学年が変わった4月から何事もなかったかのように登校できました。

不登校真っただ中の面談は声も小さくて弱々しい雰囲気でした。

何事もなく登校できるようになっても面談を続け、

弱々しさは全く見えなくなりました。

子どもの可塑性ってすごい!と感じます。

AさんやBさんは、定期面談が必要な感じは今のところしないけれど、

ときどきは顔を見に行ったり、声をかけたりし、

細くつながり続けたいと思っています。