スクールソーシャルワーカーのひとりごと

守秘義務に配慮して綴っています

急遽面談、急遽同行支援

意欲が強みのAさん

Aさんとは定期的に面談をしています。

Aさんは発達特性があり、いろいろな場面で困難さがあります。

でも、Aさんには意欲があります。それはAさんの最大の強みの一つだと思っています。

その日はAさんの保護者さんと面談で来校したのですが、Aさんの担任の先生から、Aさんがヒロさんと話したいと言っています、と伝えられました。

Aさんとは面談したばかりだけどどうしたのかな?と思いつつ話を聴くと、B先生に伝えたいことがあるとのことでした。

急遽同行支援

よくよく話を聴いていると、どうも一人でいくことに不安があることがわかりました。

私が「一緒に行こうか?」と言うと、表情がぱあっと明るくなりました。

B先生を見つけ、Aさんは自分から伝えたい内容を話し始めました。

もうこの段階で私の涙腺は崩壊し始めました。

こんなに分かりやすく自分の考えを伝えられてるなんてすごい!と。

しかし、B先生はAさんが想定していなかった質問をし、Aさんは答えられなくなり固まってしまいました。

なので私は「それについては考えてきて明日以降伝えに来ても良いですか?」と言い、B先生は快諾し、その場を去っていきました。

Aさんを思わず抱きしめる

すると、Aさんの目から大粒の涙がぽろり。きっと、緊張の糸が切れてしまったのでしょう。

私は思わずAさんを抱きしめて「よく頑張った!よく頑張ったよ!」と繰り返し、背中をとんとんしていました。

この様子を、Aさんの保護者さんは途中から見ていたようでした。

Aさんの保護者さんとの面談が始まり、「コロナ渦なのに抱きしめてしまってすみません。」とお伝えすると、「いえいえ、Aはきっと嬉しかったと思います。私にはできないことなので。ありがとうございました。」と穏やかな口調でおっしゃってくださいました。

わが子いやわが孫といった思い

私は関わるお子さんをわが子のように思ってしまいます。

いや、わが子というより、わが孫、といった方が良いかもしれません。

一人一人が大好きで、成長を見守りたいし、成長できないときも見守りたい、目に入れても痛くない、みたいな心境です。

Aさんの保護者さんのように、親としてこうした方がいいってわかっていてもできない、といったことはあると思います。保護者さんにもいろいろな背景がありますから。

とはいえ、保護者さんができるようになったらいいな、の思いを持ちつつ、補ってあげることは、お子さんをエンパワメントできるのでは?と思っています。