スクールソーシャルワーカーのひとりごと

守秘義務に配慮して綴っています

「支え合いを当たり前に」を願う

認知度低いスクールソーシャルワーカー

スクールソーシャルワーカー(以下SSW)活用事業が始まったのは

2008年度からで今年度13年目になります。

私が担当する自治体で始まったのはそれよりもずいぶん後ですので、

SSWが何をしてくれる人なのか、

スクールカウンセラーとの違いは何なのか、

理解してくださっている先生は少ないと感じています。

そして、救いであるのは、知ろうとしてくださる先生がいらっしゃること、

頼ってくださる先生がいらっしゃることです。

Aさんをなんとかしたい担任

その日、「今いいですか?」と

私が関わっているAさんの担任の先生が私の席にやってきて、

私がいない間のAさんについてどうだったかを話してくださいました。

 しかもその時間は先生たちにとって貴重な空き時間でした。

先生たちは学年によりますが何時間か空き時間があります。

自分のクラスをほかの先生が教えてくれる授業時間がそれです。

空き時間は、子どもの提出物を確認、評価するなど貴重な時間です。

子どもの下校までに返却したいものもあり、

空き時間がない場合は休み時間や給食の時間を使って

そういったものを返せるようにします。

子どもたちがいる時間帯の空き時間は貴重なのです。

そんな貴重な空き時間に話しに来てくださるほど

Aさんのことを大事に思ってくださっていることに

ジンときながら話を聴かせていただきました。

SSWを頼りに

貴重な時間を割いて私に話しに来てくださることから、

頼りにしてくださっていると感じられありがたく思っています。

さらに、教務の先生が

「ヒロさんがAさんの担任の話を聴いてくれて助かっている、

 今後も聴いてやってほしい、

 私たち(教員仲間)には言えないことも言えていると思う。」

とわざわざ伝えに来てくださいました。

さすが教務の先生です。私がAさんの担任の先生と話している時、

同じ職員室にいらっしゃるのは私も気づいていましたが、

ご自分の仕事をしながらちゃんと私たちに意識を向けてくださっていたのでした。

支え合いを当たり前に

Aさんの担任の先生が私を頼りにしてくださっていること、

そのことを教務の先生が後押ししてくださることを大変ありがたく思います。

そして、これって「支え合い」だな、と気付きました。

学校では、学級の問題を担任一人で抱え込んでしまうことがあります。

「支え合い」が当たり前になり、

担任一人が辛い思いをするようなことがなくなることを期待しています。

それが、すべての子ども達の教育環境を

安心安全な環境にすることに繋がると思っています。