スクールソーシャルワーカーのひとりごと

守秘義務に配慮して綴っています

アポなし家庭訪問

アポなし家庭訪問を頼まれる

私がご相談を受けるケースは登校が安定しないケースが多いです。

そして、稀ではありますが、急にアポなしで家庭訪問を頼まれることがあります。

その日も私が来校するや否や、急にAさん宅への家庭訪問を頼まれました。

学校としてはしばらくAさんの顔を誰も見ていないので

生存確認という目的を果たしたかったのかもしれません。

Aさんとは面識があり一緒に過ごしたこともありますから、

行けばたぶん会えるだろうとは思いました。

SSWが家庭訪問する意味

しかし、スクールソーシャルワーカー(以下SSW)が

家庭訪問でAさんのどんな支援に結び付くのだろう?と疑問もありました。

私たちSSWは目的や目標を持って支援の流れの中で家庭訪問を位置づけます。

今回家庭訪問をSSWが行うことは支援の何に当たるのかを明確にしたいのです。

 

生存確認のための家庭訪問なら、本来SSWの業務ではないと思います。

そう思うと断りたい思いも湧いてきたりしていました。

そして、自分でSSWが家庭訪問することで

Aさんのどんな支援に結び付くか考えてみることにしました。

私が家庭訪問をしAさんに会ってくることで

先生たちは笑顔になり安堵し、

それにより、子ども達の教育環境を良くしていることに繋がり、

それは、Aさんが登校したときに居心地の良い学校環境となる、

つまりAさんの間接的な支援になると考えました。

Aさんに会えた

そして、いざAさん宅へ。

窓は少し開いていてカーテンがなびいているのが見えました。

玄関に到着し1度目のドアフォンを鳴らすも反応なし。

以前別のお宅にアポなし家庭訪問に言った時会えなかったことを思い出し

すこし嫌な予感を持ちながら待つこと数分。

2度目を鳴らすか鳴らさまいか、Aさんの名前を呼んでしまおうか・・・

待っている数分でぐるぐると悩みながら、

結局2度目のドアフォンを鳴らし、またしばらく待っていました。

諦めかけたその時、カチャっという鍵が開いた音、

その少し後にガチャっとドアが開きました。

血色の良い顔で出てきてくれたAさんを私は満面の笑みで迎え、

「会えてよかった!元気そうでよかった!」

とコロナじゃなければ思わずハグしていたかもしれません。

それぐらい嬉しかったです。

 

Aさんは私のことを覚えてくれていたのでドアを開けてくれたとのこと、

これもかなり嬉しかったです。

また来てもいいと言ってくれたので、

今後はSSWの家庭訪問をAさんの直接的な支援になるよう

学校と支援方針を話し合いたいと思います。