スクールソーシャルワーカーのひとりごと

守秘義務に配慮して綴っています

保護者さんより先に涙ぐんでも気持ちを戻す

スクールソーシャルワーカーも面談します

スクールソーシャルワーカー(以下SSW)の仕事の一つに保護者さんとの面談があります。

スクールカウンセラー(以下SC)に相談する、というのはだいぶ根付いてきていて、忙しいSCさんだと、予約がなかなか取れない、ということもあるようです。

そして、SSWに相談する、はまだ根付いていませんし、そもそもSSWは相談にのることはメインの仕事ではないので数は多くはないのです。

さらに、相談意欲があるわけではない保護者さんやお子さんに対応することがメインとなるのがSCさんの行う面談との大きな違いです。

1年半前から辛かった保護者さん

今回の保護者さんもちょっと困っていることをぽろっとこぼしたことを先生がしっかりキャッチし、SSWさんに話してみる?と繋いで下さり実現した面談でした。

現れた保護者さんは、面談とは無縁と思ってしまうくらい明るく華やかな印象の保護者さんでした。

きっと、その見た目から悩みなんてなさそうと思われていたのかもしれません。

保護者さんは、1年半前のご家庭でのお子さんの問題行動のことでずっと辛い思いでいたことを話してくださいました。

その辛さを誰に話していいかわからず、学校に言うのは違うな、と思っていたらしく、1年半も抱えたまま、悩みがぐるぐるしていたそうです。

頼れるのはネット情報だけだったそうで、でも、先生に紹介されて私に話す機会を得たのでした。

保護者さんより先に涙ぐむ

これまでに起きた辛い出来事を時々涙ぐみながら話す保護者さん、よりも早く、私は涙ぐみながら話を聴いていました。

私は共感力が高すぎてしまうので、自分がその保護者さんかのようになってしまうのです。

こうなることで、話し手はわかってもらえているのを感じることができるという利点があります。

だからといって、ずっと同じように涙していたら聴くことができなくなります。

共感しすぎている自分に気づき、気持ちを中立に戻すことが必要で、専門職として必須の技術です。

気持ちを中立に戻す訓練をしたことで身につけました。

私たちが技術を使って聴いていることは、一般には知られていないことだと思います。

自分ではSCと同等かそれ以上に気も遣って聴いていると思っています。

次回の面談を報告

面談の終わりに次回どうするかを尋ねると、保護者さんは次も希望されました。

それをA教頭先生に伝えると、

「すごい!」

と言われて私は正直びっくりし、

「え?すごいんですか?」

と答えたのですが、その後A教頭先生からの言葉はかえってこず、結局何がすごかったのかわからずちょっともやっとした気持ちです。