スクールソーシャルワーカーのひとりごと

守秘義務に配慮して綴っています

大声で叱責する教員に支援的にかかわる

 

 

大声で叱責する先生

A校の低学年のB先生が大声を張り上げていることが気になりそのクラスを見に行くようになりました。

私が見に行くと、大声を出さなくなる先生もいらっしゃるのですが、B先生は変わりません。

その上、体罰にあたるのでは?と思うような身体的接触があり、私はすぐ管理職に報告したのでした。

すると、管理職はすでに把握しており「指導」済み、とのことでした。

管理職が指導しても不適切な指導のままであることに憤りを感じました。

Cさんを支援する

B先生を子どもの敵と認識した私は、子どもを守りたい一心でまたそのクラスに行きました。

その日一番気になったのはCさんでした。

一番ひどくB先生に怒られていたからです。

怒られているとき、Cさんは乖離しているように私には見えました。

なので、同じようなことをして何度も怒られているように見えました。

次に気になったDさんは、B先生の授業妨害を繰り返し、そのたびに謝るのでした。

授業に参加することもあり、発表することもありました。

DさんはB先生のかかわりを求めているように見えたので、私はCさんの支援を中心にしようと考え行動していました。

すると、Cさんは私を味方と認識してくれたようで、私が職員室に行くね、というと、別のルートから先回りして職員室前で私を待っていました。

Cさんは「本当に職員室行くのかな?と思って。」と言っていました。

Cさんは大人の言動を信用できないところがあるようです。

そして、Cさんが給食を私と一緒に食べたいというので、長い針が4になったら教室に行くから給食の支度して待っててね、と約束すると、約束通りできていたので一緒に給食を食べました。

しゃべらず食べようね、のB先生との約束も守ることができました。

授業が始まり、またCさんはこっぴどくB先生に叱責されていました。

Cさんをケアしたいと近づこうとしたところ、B先生に止められてしまいました。

私はマスクの中で唇をかみつつ、B先生の指示通りCさんから離れたところで見守っていました。

SSWの見立てに納得してもらう

放課後、B先生が私に話しかけてきました。

そして、私はB先生の話を聞いた後、自分の見立てを話しました。

DさんはB先生に対する承認欲求があるように見えたこと、CさんはB先生に承認されたいというより、愛情不足のお子さんかもしれない、と。

すると、そうかもしれない、と納得していただけたのでした。

私の見立てに理解を示してくれたことは、不適切な指導脱却の小さな一歩を踏み出せたと思っています。

私が、B先生に対して行ったこととCさんに対して行ったことの構造は同じです。

まずはB先生(Cさん)の要求に応え信頼関係を築き、私の話(要求)を聞いてもらう、です。

クラス全員が居心地の良いクラスとなるように

「〇〇さん!!赤鉛筆持ちなさいって言ってるでしょう!!」

と、学級全体どころか隣の教室にまで聞こえる声の大きさでヒステリックに叱責する小学校の先生の声にびっくりしたことがあります。

私は、これを人権侵害だと思っています。

似たようなことをもし会社の上司が部下にしたとしたなら、パワーハラスメントとして訴えられると思うのです。

子どもはまだ知らないことが多いですし、未熟です。

ですので、特に低学年は、1回の指示では聞き逃したり、わからなかったりして、先生の指示通りにスムーズに行動できない、といったことが起きるのは当然のことです。

大声で叱責するのではなく、優しく教えてあげれば良いと思うのです。

先生が優しく教えれば、子ども達も優しく教えあうようになると思うのです。

そうやって、優しさの輪が広がる学級環境を作ってくれるとクラス全員にとって居心地の良いクラスになると思っています。

いつかB先生もそういった学級づくりをしてくださったらありがたいと思っています。