スクールソーシャルワーカーのひとりごと

守秘義務に配慮して綴っています

先生へ子どもの思いを代弁

子どもの権利が守られているか

世界中の子どもたちすべてが持つ権利として

子どもの権利条約」は1989年に国連で採択されました。

日本は1994年に批准しています。

「子どもの権利」には四つの原則があります。

・守られる権利

・意見を表明する権利

・子どもの最善の利益

・差別の禁止

です。

私たちスクールソーシャルワーカー(以下SSW)は、

この権利が守られているか、を意識して活動しています。

活動の一つに、校内巡視があります。

その目的はこれら権利が守られているか、です。

Aさんの不満を代弁

ある日の授業中、Aさんが私のところにやってきました。

どうしたの?ときくと、なんでもない、と言います。

担任のところへノートを提出した後にそのまま私のところへ来たので

先生と何かあった?と質問を変えました。

すると、涙をためて先生への不満を口にしました。

私は、Aさんが嫌だったのならそれは先生に伝えていい、

自分で伝えらえないなら代わりに伝えることもできるし、

一緒に伝えに行くこともできる、と話しました。

すると、自分で伝えるを選択したのでした。

数日後、その後が気になりAさんに声をかけました。

すると、伝えたけど、また同じことをされた、とのことでした。

だから、今度はSSWから話してほしい、とのことで担任に伝えると、

その後は担任はそれをやらなくなったようでした。

Bさんの言いたいことを代弁

Bさんは廊下で怒りを表出していました。

支援員さんがなだめていたのですが収まらない様子。

私がBさんの話を聴くことにしました。

Bさんは思い通りにならないと暴言暴力が出てしまうお子さんです。

でも、言語化することで落ち着くと信じて語りかけると、

だんだん言葉になってきます。

今回は何が気に入らないかを既に担任の先生に伝えたのだけどきいてもらえない!

と怒っていました。

伝わってないのかもだから、もう一回自分で言いに行くか、

私と一緒にもう一回言いに行くか、代わりに私が行くか、どれがいいか聞くと、

私に代わりに言ってほしい、とのこと。

言いに行くと、すぐ、Bさんがしてほしいことをやってくれたのは良かったけど、

なんで私が言ったときにはやってくれなくて、SSWさんが言ったらやるんだ!

と、怒ってしまいました。

それをなんとかなだめて教室に入ってもらったのでした。

子ども差別

二つの事例の共通点は、「差別」だと思うんです。

子どもの言うことはきかない、

でも、同じことをSSWが伝えると聞いてくれる、

これって、子どもを下に見て、SSWを上に見ていると受け取れると思うのです。

できないなら、SSWにもできないと言えばいいし、

でも、私はそれが子どもの最善の利益になっていないなら

とことん代弁するのだけど。

先生が子どもを差別せず、権利のある一人の人として対話すれば、

私の「代弁」という仕事は減るのにな、と思うし、

その方が、子ども達にとって安心できる学校になると思うのだけど。

と、ちょっと愚痴めいたブログになってしまいました。

 

 

 

 

 

 

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