スクールソーシャルワーカーのひとりごと

守秘義務に配慮して綴っています

それでも学校を変えたい!

子どもは親や家庭を選べない

私のスクールソーシャルワーカーとしての一番の目標は、

「すべての子どもたちが幸せであること」です。

そして、学校は幸せになるために様々な力をつけられる場所だと思っています。

残念ながら、子どもは親や家庭を選ぶことができません。

障害を持った親の元に生まれる子、

精神疾患を患っている親の元に生まれる子、

そもそも子どもが好きでない親の元に生まれた子、

望まない妊娠で生まれた子、

経済的に苦しい家庭に生まれた子、

暴言暴力が日常の家庭に生まれた子、

その子たちが「その子らしい幸せ」をつかむためには、

家庭だけでは難しくなってしまうのです。

親代わりと出会える場所

その子さんをわが子のように思ってくれる、

親身になってくれる大人に出会うこと、

良い仲間に巡り合えること、

その子の幸せのためにはそういった人々とのつながりが必要です。

そのつながりが作りやすいのが、子ども全員が行く権利を持つ学校なのです。

学校は教育機関です。

親を反面教師にできるくらいの力をつけることができる場所です。

良い大人の見本が多くいる場所なのです。

だから、行ける子は学校に行ってほしいのです。

もちろん、何らかの事情で行かない選択をする家庭や子どもを

否定するつもりはありません。

死にたくなるくらい、病気になってしまうくらいしんどい時は

行く必要はないと思います。

学校の可能性にかける

何らかの事情はいろいろあり、防げるものもあると考えます。

例えば、先生たちが当然と思ってしている指導が

人権侵害になっていると感じる場に遭遇することもあります。

そのせいで不適応を起こしているお子さんに出会ったこともあります。

だから私は学校を内側から変えたいのです。

教室に入れない子のための別室を作りたいし、

教員の不適切指導を子どもの人権んが守られた対応に変えてほしいし、

先生たちの疲労を軽減し子ども達と笑顔で過ごしてほしい、

そんなことを思いながらスクールソーシャルワーカーとして活動しています。

子どもについて語り合う会に参加されていた学校の先生が

「学校を変えるのは難しい、子どもを預かってくれてるだけいい、

教育は外でやればいい」

といったようなことをおっしゃっていましたが私はあきらめたくないのです。

学校は教育の場であるし、

先生たちには教育のプロフェッショナルとしての自負をもってほしい、

先生たちは多かれ少なかれ子どもを成長させたい思いはあり、

先にあげた親たちよりはるかに子どもをよりよく成長させることができる人材です。

この力を活かさない手はないのです。

学校を内側から変えたい思いのある先生を見つけてつながり、

そんな先生をエンパワメントし、少しずつ学校を変えていこうとする活動を

あきらめず続けたい思いでいます。