スクールソーシャルワーカーのひとりごと

守秘義務に配慮して綴っています

戦略的に嫌われる

前年度、Aさんの行いは、

緊急保護者会を開かざる負えないところまで大きく問題視されました。

しかし、「Aさんだけが悪いわけではない」と私は思っています。

Aさん自身の特性と周囲の人との相互作用の中で、

結果として大きな問題となってしまった、と考えます。

そして、Aさんの卒業年度がスタートし、

学校としてはとにかく何事もなく卒業させたいという思いがあるようです。

私もそう思います。

そして、年度始まりは好スタートを切りたいということで、

管理職から毎週子どもたちの様子を観察してほしいとの依頼を受けました。

通常であれば、私はAさんと信頼関係ができるような関わりを持とうと努めます。

しかし、今回は戦略的に嫌われることにしてみました。

卒業まで1年ない中で、私と信頼関係を築くことに労力を割くより、

日々かかわる担任の先生や支援員、スクールカウンセラーとの関係を太くする方に

力を注ぐ法がAさんにとって利益があると考えたからです。

この考えに至ったのは、私の行動を嫌うAさんの気持ちを知ったからでした。

嫌われているところから好感度を上げていくことは難しい、

それならば、嫌われることを生かそうと考えたのです。

もちろん、いやがらせ等はしていませんのでご安心を。

Aさんの特性上、私の行動が気に障ったのかもしれませんし、

生理的に受け付けないのかもしれません。

 

福祉の対応はほかの業務と比べ、その対応にはっきりした正解不正解がないと思っています。

一見不正解と思えるような対応が良い方へ動くこともあるのが興味深く、

そんなところが、ADHD傾向の強い私にはぴったりと感じています。