スクールソーシャルワーカーのひとりごと

守秘義務に配慮して綴っています

ケース会議の良さを伝える

耳の痛い言葉

「ケース会議やったけど何も変わらないよね。」
ケース会議を行ってしばらくたった時に、ケース会議に参加したA先生から何気ない会話の中で私に伝えられた言葉です。このケース会議は私ともう一人のスクールソーシャルワーカー(以下SSW)が出席していて、その方が提案したケース会議でした。私はこの時、A先生はSSWを良く思っていないんだな、と感じました。SSWは私の勤務する自治体は配属されて5年ほどしかたっていません。なので、何をしてくれる人なのかがまだわかっていない先生方が多く、場合によっては「ケース会議を提案する人=仕事を増やす人」といった見方をされているように感じました。

ケース会議の前に

私もケース会議を提案させていただくことがあります。そして、その時に意識していることは、すべての先生にケース会議を開いて良かった、と思ってもらうことです。もちろん、実際は難しいことだとは思いますが、一人でも多くケース会議の良さが伝わるよう努めています。

最近提案したケース会議は、多動なお子さんの支援を共通理解するためのケース会議です。こういったケース会議を行おうとすると、担任は自分の指導力不足と感じ、肩身の狭い思いを抱いてしまいます。なので、ケース会議を提案する前に、先生の指導力が足りないわけではないこと、支援を共通理解する方が担任の指導がしやすくなることをお伝えし、ケース会議に前向きな気持ちでに参加してもらえるようにしました。

状況は大きく変わらないけど・・・

その甲斐があってか、担任の先生からケース会議後の方が気持ちが楽になったと言っていただけました。しかし、そのお子さんの多動な行動が大きく変化したわけではありません。見た目は「ケース会議やったけど何も変わらないよね。」と言う状況は続いています。でも、そういった言葉はとりあえず私の耳には入ってきておらず、むしろ、またケース会議を開きたいと思っている、と管理職からお伝えいただきとてもありがたい気持ちになっています。SSWがいなくてもケース会議を開くことができる学校体制になるよう、こつこつとケース会議の良さを伝えていきたいと思っています。