スクールソーシャルワーカーのひとりごと

守秘義務に配慮して綴っています

SSWは意思を持った伝書鳩

外部と繋ぐ

スクールソーシャルワーカー(以下SSW)は「繋ぐ人」と言われることがあります。

例えば、生活困窮家庭を子ども家庭課に繋いだりすることから

そういった言われ方をするのかもしれません。

なので、先生方はSSWは困り感のある家庭を外部機関に繋ぐのが役割

と思っている方もいらっしゃるように思っています。

もちろんそういったこともしますが、

それ以外の場面でも繋ぐことを意識しています。

先生の孤立を防ぐ

別の言い方をすると、孤立しないようにといった観点で学校全体を見ています。

子どもが孤立していないかを見るのはもちろんですが、

保護者や教員も孤立していないかを見ています。

特に小学校の先生は担任制なのでクラスの困りごとを

一人で抱えてしまう場合があります。

そのせいで先生が疲労困憊し、先生が休職してしまうこともあります。

そうなると、子どもに不利益が生じます。

また、代わりの先生が来てくだされば良いですが、

来ない場合は今いる先生たちでその穴埋めをしなければならず、

学校全体が疲弊します。

そして、ますます子どもに不利益が生じる可能性があります。

それを防ぐのもSSWの仕事だと思っています。

困り感のある先生を見つける

校内巡視をしていて、A先生は困っているのでは?

と思い声をかけさせていただきました。

A先生は相当困っているようでいろいろな話をしてくださいました。

例えば、みんなそろえてやっていきたいけど能力差が大きすぎてできない、

とおっしゃるので、

そろってできる状態にするのは今すぐでなくてもいいかもしれないこと、

今の社会はそろえるより個別化になってきているので、

もしかしたらゆるくやっていただいてもいいかもしれないことなど、

他の視点もあるといったことをお伝えさせていただきました。

とはいえ、そろえなければならないこともあるでしょうから、

具体的な手立てはベテランの先生からお知恵を借りたらどうだろうか、

と投げかけておきました。

SSWは意思を持った伝書鳩

そして、A先生の学年の学年主任のところへ行き、

A先生の困っていることをお伝えさせていただきました。

学年主任の先生は、

「そういえばA先生とあまり話していなかったかも、

聞かれたら答えるようねするね。」

とおっしゃってくださいました。

さらに、支援員さんのところへも行き、

A先生は○○で困っているようなので○○を意識して支援していただけますか?

とお願いに行きました。

また、教頭先生のところへも行き、

A先生が困っていること、

それを学年主任と支援員さんに助けを求めておいたことをお伝えしました。

こうやって私は意思を持った伝書鳩のように

校内の先生たちが一人で困らないように繋いでいます。