スクールソーシャルワーカーのひとりごと

守秘義務に配慮して綴っています

SSWを支援員扱いする先生

SSWは支援員に見えてしまう

スクールソーシャルワーカー(以下SSW)は先生方に支援員のように見えている、というのがあるようです、

SSWは困難を抱えたお子さんの直接支援として、興奮状態のお子さんを落ち着かせるために一緒に居たり、別室登校(注1)のお子さんの勉強を見てあげたり、休み時間にお子さんたちと談笑したりすることがあります。

そういった私の行動を見ている先生方は、ご自分の見ている範囲でのSSWの理解のもと、支援員と同等思っていらっしゃるように感じる場面があります。

行動を止められ湧いた怒り

Aさんは教室から飛び出すことしばしばでした。

私はAさんの学校に勤務する日は、Aさんの安全を見守りつつ、Aさんを観察したり、家庭状況の情報収集のためおしゃべりをしたり、Aさんが困ったときに私を頼ることができるよう信頼関係の構築を目指したり、ということをしていました。

この光景がB先生の目には、余計なことをする支援員のように映ったようです。

その日、Aさんは教室を出てお気に入りの場所へ向かっていました。

そこは、安全とは言えない場所なので、私も一緒に向かおうとしたその時、B先生に止められたのでした。

正直、私は最初に怒りが湧きました。

なんで一教員に私の行動を制限する権利があるんだ?と。

その感情のせいで冷静な対応ができず、私はAさんを遠くで見守るだけになってしまいました。

怒りが収まり気づいたのは、B先生は私を支援員と同じだと思っているのだな、ということでした。

また止められたが冷静に対処

別の学校でも同じような事が起きました。

Cさんも教室を出て行ってしまうお子さんで、その日、私はCさんとずっと一緒に過ごしていました。

Cさんの思いを聴き、Cさんの学校生活が楽しくなるためにどうしたらいいかを一緒に考えていました。

そうこうするうちにCさんは徐々に落ち着いてきていて、お昼休みからは教室あたりでクラスメートと過ごすことができていました。

このとき私はさりげなく観察していました。

昼休みが終わり、掃除場所に向かうとき、昼休み同様さりげなく観察しようとCさんと距離を保ちつつ向かおうとしたとき、私はD先生に止められたのでした。

今回は私に怒りは湧きません。またか、といった思いでした。そして、

「Cさんの良い状態も観察したいのでこっそり見させてもらいます。」

とD先生に告げることができました。D先生は、

「Cさんを刺激しないでください。」

と言われました。

SSWが正しく理解されるために

支援員さんは、担任の意向に沿ってお子さんを支援する立場です。

しかし、SSWは担任の意向に沿いつつ、福祉的支援をするうえで必要と判断する活動は先生方に理解を求めて活動する立場にあります。

B先生もD先生も、SSWのこと正しく理解されていないのだと思います。

理解する場もないのかもしれません。

きっとほかにもわかっていない先生方はいらっしゃると思うのです。

SSWは支援員のように見えるけどそうではないこと、SSWを正しく理解してもらうための手段を考え実行する、を、今年は頑張ってみようと思います。

 

注1 教室に入れないお子さんが、在籍する学校の教室意外の部屋で過ごすこと。