スクールソーシャルワーカーのひとりごと

守秘義務に配慮して綴っています

子どもたちにとって居心地の良い学校環境を保障したい

SSWrの職務内容

スクールソーシャルワーカー(以下SSWr)の職務内容について、

① 問題を抱える児童生徒が置かれた環 境への働き掛け

② 関係機関等とのネットワークの構築、連携・調整

③ 学校内におけるチーム体制の構築、支援

④ 保護者、教職員等に対する支援・相談・情報提供

⑤ 教職員等への研修活動

と、文科省の活動実施要領に記されています。

上記から、文科省としては、SSWrは子どもに直接かかわることは想定していないようです。

しかし、私がSSWrとして勤務する自治体は、職務内容に「問題を抱える児童生徒への必要に応じた支援」があるので、子どもの声を直接聴くこともありますし、子どもに直接かかわることで、子どもを福祉的視点からの理解をお伝えし、今後の支援に生かすといったことをしています。

校内を見回る

私は、面談等入っていないときは、静かに困っているお子さんがいないか、校内を見回っています。

その日、校内を回っていると、先生の指示が伝わっていないであろうお子さんが数名いるクラスが目に入り、そういったお子さんに声をかけました。

また、そのクラスでCDを聞いて答えるテストが始まり、その音量が私にとって耳障りに感じるほど大きかったので、一番後ろの席の子に「音大きすぎ?」と尋ね、うなずいたので、先生にお願いして小さくしてもらいました。すると、今度は小さ過ぎと感じたので、同じ子に「小さい?」と尋ねたら、またうなずいてくれたので、もうちょっと大きくしてほしいことを私から伝えました。

ことが大きくなる前に

子どもは、教室内でのちょっとした違和感や嫌だな、を先生に伝えられないことが積み重なると、担任の先生はわかってくれない人、と認識し、担任の先生に嫌悪感を抱き、それを親御さんに伝え、親御さんも担任に不信感を抱いてしまう、といった悪循環になる可能性があり、そのせいで登校が滞る、と言ったことがあります。

上記の文科省の出している職務内容からすると、SSWrはどちらかというと何か事が起きたときに対応することに重きが置かれているように思います。

しかし、私は、予防に力を入れ、未然に防ぐ目的で、お子さんを観察し、先生たちに働きかけたいと思っています。

何か起きてから動くのではなく、起きないように、また、起きても小さいうちに対応することで、穏やかな学校環境をできるだけ保障したいと考えます。

それが、子ども達の最善の利益を守ることになると思っています。