スクールソーシャルワーカーのひとりごと

守秘義務に配慮して綴っています

里親会主催のセミナー講演会

セミナーで得られたこと 国立武蔵野学院、藤澤陽子氏による【性的な行動の理解と対応】というテーマのセミナー講演会を視聴しました。 セミナーは50分の講義と質疑応答も50分ほどでzoomで行われました。 講義では、新たな知識を増やすことや広報できたこ…

受け取れない贈り物

学校―家庭―地域をつなぐ 子ども家庭支援アセスメントガイドブック 中央法規出版 Amazon 「物品を受け取ってはならない」を学んだ クライエントからの贈り物をスクールソーシャルワーカー(以下SSW)の私は受け取ることができません。 それは、社会福祉士とし…

ケース会議の反省

学校現場で役立つ「問題解決型ケース会議」活用ハンドブック――チームで子どもの問題に取り組むために 作者:馬場幸子 明石書店 Amazon ケース会議は誰が提案? そのお子さんの大人側から見た困った表れは、お子さん自身が困っていると捉え、必要に応じてケー…

「フードバンクふじのくに」の食品箱詰めボランティア

3月は暇がある 私がスクールソーシャルワーカーとして勤務する自治体は時間給で働きます。 しかも、1年間で勤務時間が決められていますので、3月には勤務したくとも勤務する時間が無くなってしまい、働きたくとも働けない、という状況になります。 タイム…

『第14回児童虐待防止静岡の集い』を視聴して

死に至る病~あなたを蝕む愛着障害の脅威~ (光文社新書) 作者:岡田 尊司 光文社 Amazon youtubeで家事しながら コロナは悪いことばかりではなく、youtube配信やzoomなどで自宅にいながら遠方で開催の講座などに参加できるのはありがたいと思っています。 今…

心理的虐待を経験したお子さん

虐待を受けた子どものアセスメントとケア:心理・福祉領域からの支援と協働 作者:鵜飼 奈津子,服部 隆志 誠信書房 Amazon 登校を渋るBさん その日、A校にいつもより早い時間から勤務しました。 それは、Bさんの登校状況を観察したかったからです。 Bさんは…

「助けて」が言える社会・「助けて」を受け入れる社会に。を願う

「助けて」が言えない SOSを出さない人に支援者は何ができるか 日本評論社 Amazon 対人支援の専門職向けの市民講座に参加 私が住む自治体の広報で見つけた、すでに支援者として活動する人向けの講座を受講しました。 講師はNPO法人の理事の方2名と立教大学教…

教員の不適切な指導にもの言う

生徒指導提要(改訂版) 全文と解説 学事出版 Amazon 何をする人かわかりにくいSSW スクールソーシャルワーカー(以下SSW)は社会資源とのつながりの部分をフォローすることが仕事と思っている、もしくはSSWって何する人?とわからない教員が正直まだまだ多…

安心感を与えられる人でありたい

支援者のためのアサーティブコミュニケーション: ソーシャルワーカー・ケアマネージャー 社会福祉の現場で働くあなたへ 作者:支援者のためのアサーティブコミュニケーション制作委員会,森田 汐生,竹沢 昌子,牛島 のり子,安陪 ひとみ,桑原 陽子,小向 利佳子,…

『今日も明日も負け犬。』を視聴して

ラッキーな出合い 「TOSS大阪みおつくし(注1)」さんが主宰した『今日も明日も負け犬。』という映画のオンライン視聴のイベントを偶然開催日数日前に知り参加しました。 『今日も明日も負け犬。』という映画は起立性調節障害の女の子の実話を映画化したもの…

ケース会議中のSCの提案に心がざわつく

学校現場で役立つ「問題解決型ケース会議」活用ハンドブック――チームで子どもの問題に取り組むために 作者:馬場幸子 明石書店 Amazon 急遽ケース会議 その日、急遽放課後ケース会議を開くことになりました。 Aさんとその兄弟のBさんの欠席が続いてしまったこ…

虐待が日常の中の子どもの話を聴く

対人援助の現場で使える 聴く・伝える・共感する技術 便利帖 (現場で使える便利帖) 作者:大谷 佳子 翔泳社 Amazon 対人援助の現場で使える 質問する技術 便利帖 (現場で使える便利帖) 作者:大谷 佳子 翔泳社 Amazon 暴言暴力が日常の家庭 私は虐待を受けたA…

SSWを知ってほしい、活用してほしい

教師のためのスクールソーシャルワーカー入門―連携・協働のために 作者:竹鼻ゆかり,馬場幸子 大修館書店 Amazon 管理職が替わると活用状況が変わる スクールソーシャルワーカー(以下SSW)を活用してくださるかどうかは、まず、SSWを知っているかどうか、だ…

保護者面談に同席する

〈つながり〉の社会福祉ーー人びとのエンパワメントを目指して 作者:西村昌記,加藤悦雄 生活書院 Amazon 同席する理由はそれぞれ スクールソーシャルワーカー(以下SSW)の活動の一つとして、保護者面談に同席することがあります。 保護者さんに依頼されると…

不適切養育を自覚しない保護者

子どもの脳を傷つける親たち NHK出版新書 作者:友田 明美 NHK出版 Amazon 虐待を容認する保護者 身体的虐待や体罰を容認する保護者さんはいまだに一定数います。 家で叩いている、学校でも叩いてくれていい、そうしないと言うこと聞かないから、 という声…

叱っているその行為、本当に子どものためですか?

〈叱る依存〉がとまらない 作者:村中直人 紀伊國屋書店 Amazon 先生の怒鳴り声 「なんでそんなところに水筒あるの?」 「○○さん、~してって先生言ったよね?」 「落ち着いてください!」 「○○さん!」 「授業受ける気がないなら出ていきなさい!」 これらは…

負の連鎖を断ち切る

虐待をこえて、生きる―負の連鎖を断ち切る力 作者:伸子, 内田,まりこ, 見上 新曜社 Amazon 負の連鎖を断ち切る 「負の連鎖を断ち切る」ことは、私がスクールソーシャルワーカー(以下SSW)として大事にしていることの一つです。 虐待や貧困などの負の連鎖を…

「将来自立したいです」

言語化の魔力 言葉にすれば「悩み」は消える (幻冬舎単行本) 作者:樺沢紫苑 幻冬舎 Amazon 不登校だったAさん 「将来自立したいです。親の世話にはならないように。」 そう面談で話してくれたAさんは、2年前には全くの不登校でした。 当時、私との面談の時だ…

大声で叱責する教員に支援的にかかわる

不良少年は、不適切な叱りで生まれる!: 子供が非行にはしるメカニズム 作者:太田黒 茂助 Amazon 大声で叱責する先生 A校の低学年のB先生が大声を張り上げていることが気になりそのクラスを見に行くようになりました。 私が見に行くと、大声を出さなくなる先…

先生からSSWへ「話しかけてもいいですか?」

教師のためのスクールソーシャルワーカー入門―連携・協働のために 作者:竹鼻ゆかり,馬場幸子 大修館書店 Amazon 先生たちから話しかけてもらうために 職員室にあえているのは、私に話しかけてもらうためでもあります。 私が職員室にいると、緊急性はないけど…

SSWから先生への「話しかけてもいいですか?」

教師のためのスクールソーシャルワーカー入門―連携・協働のために 作者:竹鼻ゆかり,馬場幸子 大修館書店 Amazon 実は聞き耳を立てている 私は校内巡視をせず職員室にいるときもあります。 目的を持って、あえて職員室にいるのです。 その一つは、職員室での…

選択性緘黙の子の声を聞けた!

子どもの心の声を聴く――子どもアドボカシー入門 (岩波ブックレット) 作者:堀 正嗣 岩波書店 Amazon 『子どもに選ばれる大人となる』 私がスクールソーシャルワーカー(以下SSW)として活動する中で大事にしていることの一つに、『子どもに選ばれる大人となる…

『ブロークンレコードテクニック』を今更知る

叱らずほめて伸ばす ポジティブな特別支援教育 子どもの行動変容を促すアプローチ (特別支援教育サポートBOOKS) 作者:髙津 梓 明治図書出版 Amazon 校内巡視 私は面談等入っていない時間帯は校内を自由に見回っています。 校舎内はもちろん、昼休みは運動場…

4年目にして初の『SSWだより』

SSWの知名度を上げるために 私はスクールソーシャルワーカー(以下SSW)になり4年目となります。 この仕事に就いて感じたのは、SSWをわかってくれている人の少なさ。 一般的に知られていないことはもちろんのこと、学校内でもわかってもらえてないな、と感…

「そのプリント難しいと思う」を伝える

生徒指導提要(改訂版) 全文と解説 学事出版 Amazon 自由に見て回る 活動の一つに「校内巡視」があります。 私の勤務する学校は学校内を自由に見て回らせてくれます。 他の自治体で活動するスクールソーシャルワーカー(以下SSW)は、勤務日のスケジュール…

いじめには迅速に対応の『迅速』って?

ヒトは「いじめ」をやめられない(小学館新書) 作者:中野信子 小学館 Amazon いじめの初期対応はその日のうちに 私が勤務する日、偶然、これは「いじめ」として緊急に対応しなければならない案件だな、と思うことが耳に入ってきました。しかも、勤務時間終…

「公認心理師受験→不合格」から得たもの

受験姿勢の甘さ 第5回公認心理師をひっそり受験しましたが不合格でした。 第5回までは実務者への措置ということで、大学院で学んでいなくても受験でき、私にとって最初で最後、実務者の受験資格に「実務が5年以上」というのがあり、それを満たすのが第5回…

「経済的事情で私大に進学できない」は貧困?

子どもの貧困―貧困の連鎖と学習支援 作者:宮武 正明 みらい Amazon 情報を得るために スクールソーシャルワーカー(以下SSW)としてお子さんたちの環境を整えるためには、学校アセスメントは欠かせません。 そのために、職員室にいて先生方の様子を見たり聴…

「愛情がない⇒虐待」ばかりではない

児童虐待: 現場からの提言 (岩波新書) 作者:川崎 二三彦 岩波書店 Amazon 虐待者の一番は実母 子どもに虐待をする親は、子どもに対して愛情がない、という思い込みを持つ方もいらっしゃると思います。 虐待とは無関係に生きてきた方々には、どんな人が虐待す…

親からの暴力を伝えてくれる子ども

過去の暴力を伝えてくれたAさん 中学生のAさんは、小学校6年生までは親からの暴力がありました。 私はそのことをAさんとの何度目かの定期面談で知ることとなります。 そして、その暴力のことを私以外の大人に伝えたことがあるのかきいてみると、私に初めて…